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はじめまして
なぜドイツのおもちゃがいいか。そのきっかけは、まごが生まれて使っていたおもちゃからでした。
特に、ロンデーロという3ヶ月から使えるおもちゃを使って遊んでいました。
このおもちゃのいいのは、触る、なめる、音声、見るなど、赤ちゃんのあらゆる感覚を刺激してくれるからです。
幼少期は口に持っていくことが多いため、安全第一に食品衛生上無害なものしか使っていません。
それもそのはずドイツでは良質な玩具の条件が厳格で、優良おもちゃだけに認証マーク:シュピールグート(spiel gut)を起動している。
ドイツ玩具の歴史
それは、ドイツ東部のエルツ地方から始まったのです。その歴史は12世紀までさかのぼる必要があります。
そのころ、この地域に銀鉱山が発見され、一気に植民者が増え、開墾されて言ったのです。
「Gluckauf(グリュック・アウフ)」はこのころの挨拶で「無事に上がってこい」という意味です。
なお、鉱山者は3交代なので、夜道は点在する家の窓を明かしを頼りに通うことができます。
その窓明かりにともした、燭台やクリスマス時の飾りが木工品へと生かされていったのです。
つまり、1千年近くの歴史の中で、木工玩具は育まれていったのです。
特に、鉱山労働者は肉体を酷使するため体が弱くなったり、ケガなどで働けなくなった人たちの片手間仕事から始まっていたのです。
それから、交易路が発達し、おもちゃはヨーロッパ中に広まっていったのです。
おもちゃ作りの発展
ここでは、18 世紀の半ばに鉱山の衰退に伴い、おもちゃ作りに本腰が入りました。
やがて購買層は、王侯貴族から庶民層へと広がり、ドールハウスやミニチュア型が主流となり、ドイツから世界へと広がっていきました。
現在、ザイフェンはエルツ山地で作られた木工玩具のことで、専門学校で卓越した工人を排除してまで、その伝統を守ろうとしています。
なかでも、クリスティアン・ヴェルナー氏は父から引き継いだ技法を、息子たちにも継がせ、妥協のないすばらしい仕事をしています。
たとえば、このGuenter Reichel(ギュンター・ラヒェル)は、超人気玩具商品で常に売り切れ状態です。
シュタイナーとおもちゃ
ドイツで生まれたシュタイナー教育の基本は「自由への教育」と呼ばれ、自分で考え、判断し、行動できる人間になることを目標にしています。
特に幼児期に意志の力、感覚を育て、身体の十分で健やかな発達を促す教育を行い、子どもが「本物」に触れることを大切にしています。
幼児期は「本物」に触れるために、おもちゃも重要な役割を担っています。できるだけ、単純なおもちゃがよいとされています。
なので、精巧に作られた人形よりも、簡単な目や口が付いているだけの人形のほうがイマジネーションを広げるのです。
最初に紹介したロンデーロのおもちゃは、圧倒的に単純ですが、手に取り、口に含み、振って音を確かめたりします。
実際、うちの孫は、ロンデーロのおもちゃを口に入れたり、手に取ったり、振ったりして五感をフル稼働して確かめていました。
ドイツのおもちゃはいいわけは、まったく単純なおもちゃだからです。しかも色を塗るだけのものが多いのです。
特にエルツ地方は、ドイツの黒い森で育った堅いブナ材を使っていますので、他の製品より値段は高くなっています。
これも「本物」へのこだわりが強いドイツの職人のプライドから来ているのかもしれません。
ドイツ職人のプライド
精巧な技を誇るマイスターの国ドイツ。もともと生活用品をつくっていた職人たちが、その技を活かして始めたのがおもちゃ作りでした。
素敵なテディベアからのお誕生日プレゼント。
良いものを長く使うというドイツ古来の考え方があります。木のぬくもりとともに職人の心遣いが感じられます。
戦後、特にアメリカのブリキ玩具が氾濫します。それを危惧したドイツ職人は、「子供の遊びと玩具」という専門審議会を切ります。
シュタイナー教育の考えを基本とした「本物」思考の、楽しさと耐久性を併せ持ったシンプルなおもちゃが評価されました。
それは、長い歴史の中でのインテリジェンスマイスターとしての誇りと「子どもの笑顔」を求めてやらない気質がありました。
まとめ
ドイツのおもちゃがいいわけについて考えてきました。まごが生まれてもうすぐ1年です。
それがきっかけで、このおもちゃはどこのものだろうといつも思っていました。
やはり幼児には、良質なおもちゃを与えることで、五感の刺激を与えるようです。特に1歳になる前の乳幼児は、音のなるほうに顔を向けるようになります。
なので、発達段階的に目よりも耳のほうが感受しやすくなっているのです。
先のロンデーロというおもちゃは、コトコトコトと小さな音ですが、木の玉どうしがぶつかって出るここち良い音に顔向けしていました。
ドイツのおもちゃは、職人の長い歴史に裏打ちされて、良質なおもちゃがおおくり、見て触って、飾ってもどこかほほえましさを感じます。
「子どもの笑った顔を見たいだけ」のために作っているという、古老のマイスターたちの言葉がすべてを物語っているように思われます。